外科専門医認定試験予備試験7PROGRAM島根大学医学部附属病院 消化器:総合外科岡村 拓樹 島根大学医学部外科学講座では2023年度より大外科講座制として消化器・総合外科、心臓血管外科、呼吸器外科、Acute care surgeryの4講座が密に連携した人材育成〈島根大学外科キャリアセンター〉をスタートします。将来的に専門としたいサブスペシャルティ領域は外科研修を進めながらいつでも決めていくことができます。大外科講座制による人材育成システムの下、オール島根外科専門研修プログラムでは、島根大学医学部附属病院を基幹施設とし、専攻医の希望に応じて自由な研修計画を立てることができるのが特徴です。連携施設は18施設で、県内は松江・雲南・出雲・大田・浜田・益田・隠岐の7医療圏、県外は、大村(長崎県)・佐世保(長崎県)・静岡(静岡県)・久留米(福岡県)の4医療圏にまたがる外科医育成プログラム研修施設で構成されています。それぞれ病院の特色と地域性を生かした取り組みで、幅広い疾患に対応できる外科専門医の育成を図ります。 専門研修施設群の3年間のNCD登録数(外科専門医ならびにサブスペシャルティ領域の専門研修に必要な手術)は約12,000例で、専門研修指導医110数名が在籍していますので、経験豊富な指導医のもと、外科専門医を取得するに十分な症例を経験することができます。 特に基幹施設である島根大学医学部附属病院は、消化器・総合外科、心臓血管外科、呼吸器外科、Acute care surgeryの4講座が密に連携した研修計画が特徴で、外科専門医取得に必要な症例の多くを広くカバーすることができます。また、本プログラムは、人口の多い地域からいわゆる僻地まで幅広い医療圏を包括していますので、外科領域の専門的な知識・技術の習得は勿論のこと、Generalistとしてのバランス感覚を養うことができるのも大きな特徴です。■専門研修1年目は基幹施設、専門研修2・3年目は連携施設での研修です。3年間の研修期間のうち、少なくとも2つ以上の異なる医療圏で専門研修を行います。3年目の研修は2年次終了時の達成度合を勘案して研修内容を検討します。■最短で4年次に予備試験、5年次に認定試験を受験し、外科専門医を取得することができます。MESSAGEプログラムの特徴モデルプログラム基幹施設1年次外科専門医研修連携施設A2年次サブスペシャルティ領域など専門医研修大学院コースまたは外科系臨床腫瘍医育成コース連携施設B3年次4年次以降基幹施設専攻医からのメッセージ 現在私は、消化器・総合外科の一員として外科専門医の取得に向けて、また今後の外科医としての進路を模索すべく、ローテート中です。私は学生の頃は内科と外科の双方に興味があり、どちらかというと外科寄りといった具合でしたので、医師になってから最終決定しようと考えておりました。ところが初期研修を行う中で、内科や外科、麻酔科など様々な専門科に心が揺れ動きました。自分の将来像やスキルを習得したいことを考えた結果、最終的に外科を志そうと思い、現在に至ります。後期研修医となり本格的に執刀の機会を頂き、先生方に手厚くご指導頂くことで、これまで何となく見てきた1つ1つの手技の中にあらゆるポイントが散りばめられていることが実際に体感でき、それらを体得し洗練させていくことに日々高揚感を感じています。外科医として歩み始めたばかりではありますが、自分の選択は間違っていなかったことを実感しています。外科的技術は頭で分かっていても体で表現するには修練が必要であり時間がかかるため、外科に少しでも興味のある方は、まずは外科プログラムを選択して色々な分野の手術を経験し研鑽を積む中で、極めたい分野をみつけるのがいいと思います。令和5年度から、それが可能なプログラムシステムにかわります。外科のスキルに少しでも興味がある方、是非一緒に外科医として医療を担ってみませんか。外科の分野に興味はあるけれど、外科に対するネガティブなイメージがあるという方も、一緒に払拭していきましょう。オール島根外科専門研修プログラムオール島根外科専門研修プログラムの1例
元のページ ../index.html#8