過去専攻医からのメッセージ

循環器内科 藤田 さゆり

皆さん、はじめまして。島根大学35期生の藤田さゆりと申します。私は栃木県出身ですが縁あって島根大学医学部に入学し、そのまま島根が気に入って居着いております。卒業後は島根県西部にある益田赤十字病院で初期研修2年間を修了し、今年から母校の循環器内科に入局しました。

後期研修が始まり早半年が過ぎましたが、循環器専門研修では心不全や心筋梗塞といった循環器領域のcommon diseaseから稀な心筋症疾患等まで満遍なく学んでいるところです。また今年から始まった内科専門医制度のバックアップも充実しています。JOSLER登録に足りない分野があれば1か月間その科に所属し経験することができます。受け入れ先の科の先生方も忙しい中快く協力してくださって、大変学びやすい環境の中で日々研修を積むことができています。

島根ならではの美しい環境や温かい人柄の中で充実した後期研修を送ってみませんか。

小児科 秋好 瑞希

小児科専門研修プログラムで後期研修している秋好瑞希です。市中病院で初期研修を経て、今年度より島根大学の小児科に入局しました。私は現在、島根大学医学部附属病院で研修をしており、循環器、神経、新生児など、各専門分野をローテートしながら、経験を積ませてもらっています。大学病院ならではの稀少疾患も多く、初めて経験する疾患ばかりですが、上級医の先生方にフォローしてもらいながら日々診療しております。

小児科医は「こどもの総合医」と言われ、幅広い知識や多くの手技が必要とされます。大変なことももちろんありますが、その分たくさんのやりがいを感じることができる診療科だと思っています。小児科に少しでも興味のある方はぜひ一度見学に来てください。みなさんと一緒に働ける日が来るのを楽しみにしています。

小児科 福島 俊太朗

2018年度から島根大学小児科の専門研修プログラムを履修しております。福島俊太朗と申します。私は自治医科大学の卒業で、9年間の僻地勤務の義務があります。そのため現在、邑智郡邑南町の公立邑智病院に総合診療医として勤務しています。私の勤務する公立邑智病院は島根大学小児科の関連病院であり、総合診療科としての診療をしながら小児科の研修をさせていただいています。小児科専門医の取得など、最短距離ではありませんが、小児から高齢者まで、なんでも診ることのできる総合医を目指して日々の診療に励んでいます。

邑南町は「日本一の子育て村を目指して」政策に取り組んでおり、邑智病院の小児科、産婦人科を維持し保健事業にも力を入れています。邑智病院は地域にひとつの小児科としての役割を担っており、新生児検診や予防接種などの保健事業から、外来では一般的な感染症やアレルギーの診療、発達の相談など行っており、貴重な経験を積ませていただいています。

小児から高齢者まで、毎日楽しく元気に勉強させていただいています。私のような境遇の先生は少ないとは思いますが、いろんな道から小児科を目指すことができます!と、お伝えできれば幸いです。

皮膚科 永野佳那

私は、松江赤十字病院・島根大学医学部附属病院で初期研修を修了した後、平成30年4月より島根大学皮膚科に入局し、新専門医制度で後期研修を行っています。入局後の研修ですが、午前中は外来患者の診療、午後は病棟患者の処置・検査・手術を主に担当しています。加えて入局して半年で3回の学会・研究会発表と1編の論文作成を経験することもでき、充実した日々を過ごさせて頂いています。

私が皮膚科を選んだ理由は大きく2つあります。1つ目は、症状が良くなっていく過程が目に見える事です。改善しない場合にはごまかしのきかない側面もありますが、患者さん自らも症状の改善を実感され、満足される姿を見ることで大きなやりがいを感じます。2つ目は、皮膚科の診療の範囲は内科的診療・外科的診療・病理・美容など多岐にわたっていることです。皮膚疾患はとても多く、多彩な症状に対して診断と治療方針までを一つの科で決めることのできる上級医の姿に魅力を感じ皮膚科を選びました。

このように、皮膚科は皆さんが思っている以上にとても魅力溢れる科です。この文章の中で伝えきれない魅力が他にも沢山ありますので、是非直接当科を見学しに来てください。皆様と共に研修できる事を楽しみにしています。

精神科 錦織光

平成30年度より入局しました、後期研修1年目の錦織です。初期研修はほとんど精神科と関係ないところで経験を積んでいましたが、何も知らない自分にも医局の先生方はみんな優しく、とてものびのびと研修ができております。

精神科医療の魅力の一つに、患者様自身の人生にかかわることができるという点があります。まだ入局して間もない私ですが、入院中に担当した患者様を、退院後に外来で主治医として早速担当しております。表面にある病気の訴えだけでなく、その人の人生に寄り添い、生まれや育ちや考え方、あらゆるものを理解し合った上で治療法が見えてくるのが精神科医療だと思います。ロボットにはできない医療を提供できる科があるとすれば、それは精神科であると思います。

とはいえ、薬の作用や福祉サービスももちろん勉強しないといけません(実は苦手です)ので、一緒に頑張りましょう。精神科医療に少しでも興味のある方、いつでも連絡をお待ちしております。

外科 井上圭亮

今年の春から消化器・総合外科に入局した井上圭亮です。新専門医制度の1期生ということで不安もありましたが、指導医の先生方や先輩方に時に厳しく時に優しく指導していただきながら日々の診療に励んでいます。私は島根県出身であることもあり、『オール島根外科専門研修プログラム』を選択しましたが、住み慣れた環境、学生のころからお世話になっている先生方のもとで研修できる利点は非常に大きいと感じています。外科専門医取得のために必要な経験症例・執刀症例は多いですが、状況に応じて若手にも機会が巡るように配慮していただいています。地域の市中病院でも当科出身の先生方が活躍しておられ、外科医として地域医療に貢献できる機会も多いのではないかと思います。最近は臨床実習で当科を選択してくださる6年生が増えており、5年生も積極的に臨床実習に参加されており嬉しく思います。 みなさんと一緒に研修できることを楽しみにしています。

整形外科 有福佑

2018年度より島根大学整形外科学教室に入局いたしました有福佑と申します。初期研修を終え、後期研修医として2018年4月より島根大学医学部附属病院にて勤務しています。

整形外科は関節外科、脊椎外科、スポーツ整形、手外科、腫瘍、外傷・骨折など、分野が非常に多彩であり、外来から手術、術後リハビリテーションまで一貫して診療を行うことができます。また高齢化社会が進むにつれ、整形外科医のニーズも増えており、責任を持って働くことのできる魅力的な科だと感じています。

島根大学整形外科専門研修プログラムでは、大学病院だけでなく、県内外の連携施設にて研修を行うことができ、専門性の高い疾患から頻度の高い外傷・変性疾患まで幅広く学ぶことができるプログラムとなっています。

皆さまとともに整形外科医として働くことができるのを楽しみにしています。

産科婦人科 中村秋穂

みなさんこんにちは。中村秋穂です!私は平成28年に島根大学を卒業し、初期研修を大学でさせて頂きました。産婦人科重点コースに入りましたので、産科婦人科では計8か月間研修させてもらい、初期研修の終わりの頃には帝王切開も執刀させて頂きました!産婦人科を専攻医している同期は私を含めて3名で、お互い刺激しつつ協力し合って楽しく仕事をしています。手術や外来、病棟業務、カンファレンスの準備などやることが多くてとても忙しいですが、分娩や手術も少しずつ自分で出来るようになっている感じがして、とてもやりがいを感じています!産科婦人科には周産期、婦人科腫瘍、生殖、女性医学といったサブスペシャリティーがありますが、島根大学およびその連携施設には多くのスペシャリストの先生方がいらっしゃいます。 産婦人科に興味のある皆さん、産婦人科がちょっと気になっている方はぜひ連絡してください!お待ちしています!

眼科 辻中愛佳

はじめまして、眼科医1年目の辻中です。この4月から眼科医としての生活をスタートしました。慣れないことだらけの毎日ですが、充実した楽しい後期研修を行っています。

島根大学眼科学教室は症例数が他病院に比較してとても多く、後期研修医も手技を行う機会がたくさんあります。緑内障や網膜、硝子体疾患など様々な分野の疾患に対し点眼や硝子体注射、レーザー治療など、先生方が行っている処置を見るだけでなく実際に自分の手を動かして患者さんに携わることができます。

また手術件数も多く、私は後期研修1年目の6月というとても早い時期から手術の執刀をさせていただくことができました。このように自分で様々な手技を行うことができる点が当教室の魅力だと思います。医局の雰囲気も良く、みんなで和気藹々と仕事に取り組んでいます。

眼科は近年の診察機器の進歩が素晴らしく, 様々な病気の病態がわかるようになってきたとても面白い分野です。私たちと一緒に眼科の奥深さを学んでみませんか?ぜひお待ちしています。 

泌尿器科 杉谷智之

基幹病院として各地から紹介される、進行期癌や治療困難症例に対し、拡大手術を核とした集学的治療に積極的に取り組んでいます。当院では2012年より、ロ ボット支援手術も施行しており、様々な手術を術者あるいは助手として経験で きます。また尿路の悪性疾患だけでなく末期腎不全に対する透析のアクセス作 成、導入、維持透析等も行なっており、さらに島根県内唯一の献腎移植認定施設 であり、生体腎移植も含め腎移植医療も学ぶことができます。 大学病院としての 専門的知識、研究、診療技術を学ぶことができると同時に、高齢化が進む地域の病院として一般的泌尿器科疾患の診療もでき、豊富な症例に対して責任感を持 って治療することを学ぶことができます。

麻酔科 足立 一真

麻酔科医の専門性は全身管理にあり、麻酔科医が求められる場所は手術室のみではありません。その知識や技術が活かされる分野は手術麻酔の他、集中治療、救急、ペイン、緩和ケアなど非常に多岐に渡ります。当院の麻酔科はその全てに力を注いでいる全国でも数少ない医局であり、研修をする上では充分な環境です。当院ではさらに末梢神経ブロックの症例を多く経験することができ、国内、海外から留学に来られる先生も絶えないglobalな医局でもあります。 幅広く、そして奥深い「全身管理」を学びたい、そんな先生方のお越しをお待ちしております。

総合医療学講座 能美雅之

皆さんこんにちは。私は現在、総合医療学講座で家庭医療の後期研修を行っている能美雅之と申します。

私は島根県江津市の出身ですが、医学部は東京の日本大学に通っていました。 将来的には島根で働きたいと考えていたので(母校である日本大学での研修と迷いましたが)島根に戻ることを決断し、 島根大学医学部附属病院で2年間初期研修を行いました。実家が開業していることもあり地域医療に興味がありましたが、 なかなか大学内の研修では地域医療に直に触れる機会は少ない状況でした。 そうしたなかで初期研修2年目のときに浜田市の弥栄診療所に1ヶ月間研修に行きました。

弥栄診療所での1ヶ月間は自分にとって非常に刺激的なものでした。子供からお年寄りまで、 高血圧や糖尿病といった慢性疾患の管理から急な発熱や腹痛、腰痛や膝痛、指を切った・ ダニに噛まれたなどの訴えや小児の予防接種などなど、地域の人々の様々な健康問題に接する診療、 そこで働かれている先生方の姿は、まさに自分が思い描いていた地域医療の姿でした。 自分もそのような医師になりたいと思い、後期研修では家庭医療の道を選択することにしました。

家庭医はまだまだ島根県内でも人数の少ない領域ですが、同じ道を志す後期研修医の数は毎年少しずつ増えています。 また、人数が少ないぶん各プログラムの交流が盛んで、 自分たちも毎週水曜日出雲市民病院の家庭医・後期研修医の先生方と勉強会を行っています。

決して”最先端”の医療ではないかもしれませんが、地域の”最前線”にたって患者さんとその家族、 さらにその地域までを診る家庭医の仕事はいろいろな魅力にあふれています。 皆さんが家庭医療の世界に興味を持って、ともに働けるようになる日を楽しみにしています。

腫瘍・血液内科 岡田祐介

皆さんこんにちは。島根大学医学部32期卒の岡田祐介と申します。
自分は島根大学医学部附属病院での2年間の初期臨床研修を選択し、 現在島根大学の腫瘍血液内科へ入局し、後期研修医として研鑽を積んでいます。

島根県出身であり、母校でもあることから島根大学へ残ることを決めました。
内科で何か専門性を持ちつつある程度内科全般を診ることが出来るようなHospitalistへ興味があり、 実際初期臨床研修の間も内科全般を中心に研修させていただきました。

内科全般へ興味がある一方、研修2年目となっても専門として何科を志すか決めかね、悩んでいました。
そんな初期研修2年目の6月に腫瘍血液内科をローテートさせていただく機会がありました。 日々の身体診察を重要視する姿勢や採血、各種検査の解釈などから、内科的な総合力が高い診療科と感じました。 その他内科も魅力的でしたが、最終的に血液内科を志すことを決めました。 内科医の能力として薬剤のさじ加減が重要であり、抗癌剤の使用に長けることへ魅力に感じたことも理由の1つです。

現在は後期研修1年目として、病棟管理を中心に日々を過ごしています。白血病やリンパ腫などの悪性疾患から、 AIHAやITPなどの疾患まで幅広く診療させていただいています。
一日に朝夕の2回カンファレンスの時間があり、方針に悩む時に相談しやすい状況が整っています。 研修中の身にとって、相談しやすい環境というのは非常に心強いことだと思います。
今年は自分を合わせて3人の入局があり、時に協力し、時に競い合いながら日々の診療を行っています。 初期研修の時も同期の存在はありがたいものでしたが、 後期研修においても同期がいることの頼もしさを日々感じています。

まだまだ研修中の身でありますが、指導医や研修医の先生、医学生の皆さんとの関わりの中で日々成長させて頂いていることを実感しています。
内科ローテートで腫瘍血液内科を回ってみませんか。皆さんと共に仕事ができることを楽しみにしています。

内科学第一 田中賢一郎

皆さん、こんにちは。島根大学26期卒の田中と申します。島根県松江市出身です。

大学卒業後2年間は島根県立中央病院で初期研修を行い、卒後3年目で内科学第一に入局し内分泌疾患について詳しく学んでいくことに決めました。

大学病院は、他の医療機関で治療困難な重症例や稀な症例を受けいれるのが特徴です。 教科書には載っていない最新の病態や治療法を検索し、考察する能力が求められます。 特に内分泌代謝領域は、総合的視点から全身を診ることが必要であり、 基礎研究を通じて病態のメカニズムを理解することも重要な領域です。

そこで、入局と同時に大学院(高度臨床医育成コース)に入学し、臨床業務とともに基礎研究も行うことにしました。

基礎研究に興味が出たため、卒後4年目に神戸大学骨代謝内分泌研究グループに国内留学させてもらい、骨と筋肉の研究を開始しました。 基礎研究では結果が出ず辛い時期もありますが、 新しい発見により国内外の学会でそれを発表し、その領域の最先端の研究をしている方々と直接話す機会もあり、魅力的な面もたくさんあります。

今後、臨床と基礎両方できる視野の広い内分泌専門医師を目指していきたいです。

当科は雰囲気がよく、皆仲がよいことが特徴です。 臨床業務、基礎研究に指導熱心な指導医がいて、相談しやすい環境が整っています。 また、緊急疾患が少ないため比較的時間が作りやすく、自分がやりたい仕事を思う存分できると思います。

学生、医師の皆さん、大学で一緒に仕事しませんか。お待ちしております。

腎臓内科 岩下裕

島根大学30期生の岩下裕と申します。現在私は腎臓内科に入局し、日々頭を悩ませながら楽しく後期研修を過ごしております。

研修医一年目、救急外来をしていた私のところに血液透析患者さんがCPA(心肺停止)で運ばれてこられ、CPA蘇生後に私が主治医となりました。

血液透析患者というこれまでの国家試験の勉強の中では全く触れられてこなかった患者さんの主治医をすることになり、 恐怖でいっぱいになりながら、栄養、体液、電解質コントロールを手探りで診療し続けた日々を今も思い出します。 今思えばそれが私の腎臓内科を目指したきっかけだと今は感じています。

腎臓内科の仕事としては腎炎、ネフローゼ症候群の治療がメジャーではありますが透析管理や酸塩基平衡、電解質の管理、 AKI(急性腎障害)に対する急性血液浄化など様々な分野があります。 また他科通院中の患者さんでCKD(慢性腎臓病)が基礎疾患にある患者さんの状態が悪くなった場合には状況によっては当科で入院対応することもあり、 内科医としてもある程度総合的に見る能力が身に付きます。 実は意外と手技(手術、カテーテル治療etc)が多いのもポイントでしょうか。 内科といえども手を動かすのは楽しいものです。

島根大学の腎臓内科はまだまだ成長途中であり、皆様の力を必要としています。 ぜひ島根大学で研修を行い、当科もローテートしていただけると幸いです。 日々医局員全員で夢を語りあり、笑いあい、頭を悩ませながら働いています。 ぜひ研修で一緒に働きましょう。

脳神経外科 江田大武

みなさんこんにちは。島根大学30期の江田大武と申します。 僕は卒後を島根県立中央病院×島根大学のたすき掛けで初期臨床研修医を過ごし、今は脳神経外科専門医を目指し毎日を頑張ってます。

大学で研修を始めて、学生と話す機会が多くなりましたが、その時によく聞かれる質問があります。

「なぜ脳神経外科を選んだのですか?」と。

僕は学生生活の中で、『患者さんが僕自身を必要としてくれる医師』を目指したいと考えるようになりました。 もちろん、どんな診療科でもそれぞれにしかできないことがあり、 脳外科でなくとも必要とされるとは思います。

けれど、僕は脳外科を選びました。なぜなら脳神経外科は様々な意味で“わかりやすい”診療科だったからです。 手術を基本として病気を治すという点ではどの外科でも同じですが、 脳という人間の機能の中枢を扱うという点において大きく異なります。 極端な話、自分のたった1つの手技が、患者さんが歩いて帰れるかどうかが決まることもあります。 求められる責任は大変なものですし、うまくいかないときは文字通り目に見えて (麻痺が起きる、意識が悪くなるetc)結果が悪くなるので本当に辛いです。 けれど、そんな重圧と責任を抱える領域だからこそ、うまくいった時の患者さんやその家族の笑顔を見ると辛いことも忘れて心からHappyになれるのです 。

さて、そんな想いを胸に僕が研修先として選択した島根大学脳神経外科ですが、 医局員は全員“男”という漢気溢れるとても爽やかな診療科です(笑)
秋山教授は若手教育に尽力を注いでおられ、大学での研修はもちろん、 県外の研修先においても非常に充実した研修プログラムを配慮していただいています。

僕の好きな言葉の1つに、「Think globaly, Act localy.」という言葉がありますが、 当科ではその言葉が意味するように島根に根ざしながら幅広い視野を持った研修が実践できると思います。 というより、そうなるように頑張ることで、これから島根で脳外科を目指す学生や研修医に希望が与えられると思っています。

僕は脳神経外科医としての道を歩き始めたばかりです。学ぶべきことが多く、 体力的にも精神的にも辛い時がある仕事ですが、その分やり甲斐は果てしないと改めて感じています。

今日も元気に充実した脳外科ライフを過ごしていますので見かけた際はぜひ声をかけてください。 一緒に島根の医療を盛り上げていきましょう。

フライトドクター島根県立中央病院 救命救急科 日下あかり

~消えそうな命の灯りに力強い手をさしだす日下あかり先生の姿が眼に浮かびます。~

皆さん、こんにちは。島根大学卒26期生、現在医師6年目の日下と申します。 入学から出雲に来て、母校島根大学で2年間初期研修、3年目から麻酔科入局、その後、山陰の関連病院で麻酔研修を積み、 平成23年10月から島根県立中央病院救命救急科に勤めています。

目の前で人が倒れた時に力を持っていたいという理由から、麻酔科を選択しました。

島根大学ではポリクリおよび研修医、医局員への教育に力を入れており麻酔の魅力を知ることができます。 他の市中病院では、島根大学ほど基礎から実践までしっかり学び、シミュレーション教育を取り入れた麻酔科研修はできません。 大学で基礎を学び、関連病院で実践経験を積みました。そして麻酔というサブスペシャリティを得て、救急の世界に飛び込みました。

まず半年間は救急外来とICU(集中治療室)で多発外傷、全身熱傷、重症感染症、薬物中毒の患者さんを主治医として担当し、 人工呼吸器・循環・栄養・感染など今までの麻酔を超えた全身管理を学びました。 県内の最も重症な患者さんが集まってくるので症例は本当に豊富です。

今はスタッフとしてドクターヘリのフライト、救急外来、ICU、救命病棟、麻酔など、 プレホスピタルからいろいろな形で関わりながら一連の経過を通して診ています。 ドクターヘリは平成23年6月から運航、隠岐に30分、益田40分で以前よりずっと早く 患者さんに接触し初期治療を開始することで確実に救命率が上がっているのを実感しています。 事故や中毒、心筋梗塞や脳梗塞発症疑う現場に飛んでいき、消防隊、救急隊、 各地の医師たちと協力し、病態を見極めて呼吸循環を安定させて搬送します。

3歳女児の眼刺傷、成人の急性喉頭蓋炎の緊急気管切開など緊急手術を要するのに麻酔医が足りない時は、 救急医から麻酔医に早変わりして麻酔をかけます。

今お話ししている目の前の患者さんに次会うときはもうお話ができないかもしれない、 「いのち」の大切さについて一層考えることができています。 今後は麻酔科専門医および救急専門医取得を目指しながら経験を積み、 ペインや緩和医療についても学び、病院や地域の救命率を上げるために医療従事者の救命処置スキルアップにも講習会などを通して 励みたいと思います。皆さんのご検討を祈ります、見かけたらお声かけてくださいね。

後期研修医(皮膚科) 太田征孝

私は高校まで千葉県の南房総で育ち、この島根大学医学部に入学をしました。 卒後に関しては6年間住み慣れた環境でしたいと考え、島根県立中央病院で2年間の研修を行いました。 初期臨床研修の2年間は救急に来た患者さんに対する初期対応や診断・ 治療を行う際にどのような検査が必要かを学ぶ有意義な期間でした。

その中で皮膚科の研修が1カ月間ありました。 それまでの皮膚科の印象は見て診断するという一発診断的なイメージでしたが、 実際研修をしてみると疾患の幅広さ、その診断の仕方、 多岐にわたる治療と非常に奥深く興味を惹かれ、3年目は島根大学皮膚科に入局しました。

皮膚科医として診療して感じたことは、皮膚科疾患はLife-threateningではないが life-altering diseaseだということです。生命には関わりませんが(もちろん例外はあります。)、 その人の生活・人生を変えてしまうものもあり、その診断・治療にやりがいがあります。 将来的に何科を選択するにしろそういった皮膚疾患に関わる機会は多いと思います。 ぜひ、一緒に研修をしましょう。

後期研修医(血液内科) 大西千恵

わたしは、島根県大田市出身、根っからの‘しまねっこ‘です。 島根医科大学を卒業後、第一内科に入局しました。

当時は内分泌代謝内科か血液内科どちらを専門にするかは決めていませんでしたが、 卒後4年目にあった診療科編成を期に、血液内科を専門にすることに決めました。

島根は大好きなのですが、どうしても造血幹細胞移植に関しては経験が積めず、 この先どうしたものかと悩んでいた卒後6年目、高度医療人養成推進事業プログラムの一環で、 駒込病院で勉強できたことが、大きな転機になったと思います。

そこでの尊敬すべき先生方、熱意にあふれた同年代の先生方との出会いがなければ、 今の血液内科診療、研究への情熱は生まれなかったと思うほどです。

現在の診療に関しては、腫瘍センターに鈴宮教授が着任され、より刺激のある日々となり、 研究に関しては小児科の福田先生のもとで、白血病髄外浸潤のメカニズム解明という血液内科医ならば誰しも 経験する未だ太刀打ちできない問題に挑んでいます。

いろんな分野に頼れるボスがいる環境って、なかなかないですよぉ。 内分泌代謝内科の先生方と同じ医局なので、血糖の管理や実験についても気軽に相談できて良いですよぉ。 つくづく、ありがたいと思います。

そんな充実した日々が過ごせるのも、理解のある旦那さんのおかげと感謝し、 夕ごはんを週4回は作ろうと思っています。