後期研修医科 カリキュラム消化器・総合外科

目標・理念

消化器・総合外科の理念は、患者さん本位に医療を考え、最高水準の医療を地域住民の方のみならず多くの方に受けていただくことにあります。

研修目標は、外科医としての幅広い知識と技術を習得することです。 その点では、対象疾患が、救急から良悪性疾患まで多岐にわたり、また心血管外科、呼吸器外科もローテートするため、 幅広い知識と技術を身につけ、 心技体のバランスがとれた医師を育成できます。また将来、専門医資格を取得する上でも有利です。

さらに大学病院においては、臨床や基礎研究を通じて専門性を追求し、関連病院においては、 幅広い臨床経験を積み地域医療に貢献できるように努めています。

診療科概要

消化器・総合外科の中には、消化器外科(胃・食道外科、大腸・肛門外科)、肝・胆・膵外科、乳腺・内分泌外科、 小児外科の4診療科があり、 それぞれに診療科長を置き、日常診療と臨床研究に従事しています。

後期研修プログラム

専門医資格を取得するまでは、4診療科を順次ローテートし、外科全体を研鑽します。

肛門疾患の手術、ヘルニア修復術、虫垂切除術、甲状腺手術、胆嚢摘出術などの低難易度手術から乳房、胃、 大腸手術などの中難易度、食道、肝胆膵悪性腫瘍手術などの高難易度手術まで、全ての消化器、乳腺内分泌、 小児外科疾患を網羅して経験できます。

手術は、原則として指導医のもと主治医が執刀し、研修1年目は低難易度、 2年目は中難易度、3年目以降は高難易度手術を経験できます。 内視鏡外科手術は、研修1年目から胆嚢摘出術、3年目からは胃切除、結腸切除、脾・副腎摘出術などの執刀医となります。 他科からの手術協力の依頼も多く、泌尿器科、産婦人科、整形外科などの手術も経験できます。 また、心血管外科、呼吸器外科も3ヶ月以上の期間でローテートします。

手術だけでなく、消化管造影検査、内視鏡検査、超音波検査などの検査技術も習熟可能です。 集学的治療の一環として、化学療法にも力を入れており、制癌剤の使用法を習得できます。 また、研修1年目より、地方・全国学会、論文の発表を積極的に推奨しています。

手術件数

4診療科合わせた年間手術総数は約800~900例です。4診療科の各疾患が、低難易度から高難易度手術まで満遍なく経験できます。

専門医資格取得

研修5年目には、外科学会専門医を取得できます。 その後は、消化器外科専門医、小児外科専門医が取得でき、さらに乳癌専門医、肝臓専門医、大腸肛門専門医も取得可能です。 その他、消化器病専門医、内視鏡外科技術認定医、癌化学療法専門医、マモグラフィー読影認定医の資格も取得できます。

学位取得

入局後(研修1年目)より大学院への入学が可能であり、4年間で学位取得が可能です。 大学院には研究者育成コースと高度臨床医育成コースがあり、後者は臨床に携わりながらの学位取得が可能です。 大学院へ入学しない場合でも医員として臨床に携わりながら研究を重ね、6年間で学位取得が可能です。

診療科一覧